コラム

障害年金を請求しようかな?と思ったら最初にやること

こんにちは、社会保険労務士の井上です。今まで障害年金についてご相談をお受けするなかで、「いろいろ調べてみたけど何から始めたら良いかわからない」「相談してみたいけど相談前に何を準備したらよいかわからない」というお声をいただくことがたびたびありました。

そこで今回は「障害年金を請求しようかな?と思ったら最初にすること」についてお伝えしたいと思います。

 

改めて、、、 障害年金とは?

さて、本題に入る前に障害年金について簡単に確認したいと思います。

障害年金は、障害によって日常生活が制限を受けるような場合に、その方の生活保障を行うことを目的として支給される年金です。年金は老後のイメージが強いですが、障害年金は 20歳以上であれば現役世代の方でも受給できます。

 

どのような要件を満たせば受給できるの?

では、どのような要件を満たせば障害年金を受給することができるのでしょうか。

障害年金を受給するためには、①初診日要件、②障害の程度要件、③保険料納付要件の3つの要件を満たすことが必要です。そのため、この要件を満たしていることが確認できる書類 (診断書など) を準備して請求書と一緒に年金機構に提出します。

進め方は人それぞれですが、スタート地点はみなさん同じ、【体調の異変を感じてから現在までの状況を整理すること】です。繰り返しになりますが、障害年金の請求では同じケースは2つとなく、お一人おひとり、進め方や請求方法が異なります。そのため、最適なご請求方法や進め方を見つけるためにも、まずはご状況の整理をしてみてください。そしてこの【ご状況の整理】 が最も重要となります。

[状況整理のポイント] を参考に、 今までのことを書き出してみてください。

[状況整理のポイント]
・どのようなきっかけで、いつ病院に行ったかな?
・関連する既往歴はあるかな?
・病院変わったりしていたかな?病院を変えた理由は?

 

[例: うつ病のケース]

・食欲がなく、なんとなく調子の悪い日が続いたので2020年4月ごろ近所のA内科に行った胃腸の調子を整える薬をもらったけど改善しなかった

・不眠の症状が出たので2021年4月ごろB病院の精神科に行ったところ、適応障害と診断された

・2022年10月にB病院の主治医が独立開業したメンタルクリニックに転医した

 

障害年金を請求しようかな?と思ったら、社労士に相談する場合も、ご自身で手続きを進める場合も、まずは 【体調の異変を感じてから現在までの状況を整理】してみてください。ある程度整理してからご相談に来ていただけると、より具体的なアドバイスをすることができます。

 

まとめ

過去のことを振り返るのは、精神的にもとても大変な作業ですが、最適なご請求方法や進め方を見つけるためにとても重要です。

障害年金は原則、初診日から1年6ヶ月経過した時点の障害の状態で審査します。このタイミングで受診をしていれば、障害年金は後からでも請求でき、最大5年分はさかのぼって受給することができます。ご体調を優先していただき、落ち着いているときに少しずつで良いので振り返ってみてください。

アイビー社会保険労務士事務所では障害年金をはじめ、各種年金のご相談を承っております。ご相談ご希望の方はお問い合わせフォーム、またはお電話にてご連絡ください。

また、障害年金サポート調布のメンバーとして、調布市社会福祉協議会のご協力で開催している障害年金相談会にも参加しています。無料の相談会ですので調布市にお住まいの方はぜひこちらもご利用ください。